自分の中に毒を持て/岡本太郎 外出自粛中に勝手にレビュー
芸術は爆発だ!!
この本もかなりの爆発だった。高々600円やそこらの本、ページも少なく読むのにそんなにかからない本。
舐めてかかってはいけない。
ブッ刺されてブッ刺されて仕方がない。
今日は岡本太郎さんの「自分の中に毒を持て」を勝手にレビューさせて頂きます。
岡本太郎とは
日本の芸術家で1996年没 なんと言っても太陽の塔を作った人。
僕はこの太陽の塔が好きすぎて、この写真も3年ほど前に自分で撮ったもの。なので引用元僕
この太陽の塔と「芸術は爆発だ」という名言があまりにもマッチして有名になっています。
意外な発想を持たないとあなたの価値はない。
まず岡本太郎さんは自分が嫌いで仕方ない人に話しかけます。
「そんな気の弱いことでどうする──とクヨクヨしても、気は強くならない。 だから、むしろ自分は気が弱いんだと思って、強くなろうとジタバタしない方がいい。 諦めるんではなく、気が弱いんだと思ってしまうんだ。」
—『自分の中に毒を持て<新装版>』岡本 太郎著
まず弱さを認める。そして次に世の中の価値基準とは関係なく、好きなことを見つけろ。
と言います。
世の中で、役に立つとか、そんなこと全く関係なく。自分が時間を忘れて打ち込めるような事を見つけろ。それに打ち込め、するとどうなるか。
自分の目が輝きだすんだ。
というんですね。ここで震えちゃって
だって、みんなまず、「自分が世の中にとってどんな価値があるのか?」を探しがちじゃないですか?
でもいきなりそこを考えても何もないことが多いんですよ。その手前、自分が何が大好きで没頭できるのか。をまず見つける事だったんですね。手前の階段を飛ばしてたんだー!と気づきました。
それに気づいた時に岡本太郎はさらに押してくれます。
「 何かすごい決定的なことをやらなきゃ、なんて思わないで、そんなに力まずに、チッポケなことでもいいから、心の動く方向にまっすぐに行くのだ。失敗してもいいから。」
優しくね?この本めちゃくちゃ勇気くれるんですよ。
そして岡本太郎さんはドンドンと下手でもいいと、下手な方がいいんだと背中を押してくれるわけです。
赤ちゃんが生まれてすぐ泣くのは嬉しいからでも、悲しいからでもないと、あれは生命の音そのものなんだと。
下手でもいいから、生命の音を鳴らせ!というわけです。
読み始めて13ページ目ですよ。
僕はもうはい!!
ってなっちゃってる。はやい。
そしてこの本通してのキーワード「無条件に生きろ」と何度も出てくるワードが出てきます。
三日坊主で構わないその瞬間に全てをかけろ
世の中では
- 石の上にも3年
- 継続は力なり
と続けることの美徳というか、そういうのは当然のように口にされます。
岡本太郎さんは違う、三日坊主で構わない。と言います。
あなたのちょっとやってみようかなというその瞬間、自分の心の中にボヤッと広がる僅かな灯火、それこそが無限の可能性がある。と言います。
失敗してもいいから、ちょっとやってみればいいんだと。
その時のなにがハードルになるかというと次のテーマです。
プライドとはなんだ。
何かをやる時に必ずこのハードルにぶち当たると思います。
プライドを傷つけられておられてしまう。
さてプライドとはなんだろう?
その問いに岡本太郎さんはこう答えます。
「自分がバカであろうと、非力であろうと、それがオレだ、そういう自分全体に責任を持って、堂々と押し出す。それがプライドだ。ところが自尊心だとかプライドだと言いながら、まるで反対のことを考えている人間が多い。」
—『自分の中に毒を持て<新装版>』岡本 太郎著
そしてこう続きます
「相対的なプライドではなくて、絶対感を持つこと、それが、ほんとうのプライドだ。このことを貫けなかったら、人間として純粋に生きてはいけない。」
—『自分の中に毒を持て<新装版>』岡本 太郎著
つまり自分自身の価値を他人に量らせるな。
とおっしゃってます。もう全くその通りなんですが、世間的にはそれが難しいなと思うんです。
なんで難しいんでしょう?他人軸に生きてる人間の方が多数派で、それに逆らうような生き方をするからでしょうか。
それに逆らうとどうなるんだろう。と思うと、大成功するか、大失敗するかの2択になるように思うんですね。
有名な人の中には自分軸で物事を考え成功してる人が多数いるけど、全員がそうなれるわけじゃない。
何か一つ集中出来るものを持つとはそういうことか、先に自分の武器を持っといて、その後自分軸を持つ。ということですね。でも自分の軸になるほど大きな自分軸を持つのには大変な努力がいるんじゃないか?とも持ったんです。
それにも答えてくれています。
下手なら、なお結構
「スポーツも歌も会話もすべて、下手なら、むしろ下手こそいいじゃないか。そう思って平気でやればいい。もっともっと下手にやろうと決心すれば、かえって人生が面白くなるかもしれない。むしろ、歌やスポーツや会話のうまいなんてヤツにかぎって世間の型や基準のもとに決められちゃって、それに馴らされている人間だ。」
なんだかバキバキになっていってますねw
他人軸を徹底的になくし、自分の好きなことを好きなようにやって人前に出してみろと。それを良いとしてくれる人もいる。
たしかに、「ある程度の基準になったらやろう」とか「もう少し上達してから」とか言ってたらなかなか進まないですね。
失敗しながら間違いながら突き進むことで学ぶことは、ただ本で勉強するより何倍もの情報を短い時間で得られます。
孤独について
ここがこの本の肝になります。
孤独だという人にこの人は、、ちょっと心の弱い人は気をつけてくださいねw
今やバラエティ番組がたくさんあるせいか、一般の人でもバラエティのように話をする人が増えている。そういうタチの人は自動的にみんなにサービスをしてしまうのだろう。
それは他人のためというより自分を楽なポジションに置く為だという事に気づいていない。
もっと自分を厳しく突き放してみてはどうだろう?
( 」゚Д゚)」
「つまり、自分を大事にしすぎているから、いろいろと思い悩む。そんなに大事にしないで、よしそれなら今度から、好かれなくていいと決心して、自分を投げ出してしまうのだ。」
—『自分の中に毒を持て<新装版>』岡本 太郎著
一種のヒョーキン者で通っているならそれはかえられないけど、俺は変わったと心で意識すれば、もう軽薄には見られないはずだ。
と話しています。
他人軸の評価を捨て、徹底的に自分軸で生きた岡本太郎。
この文章のあと彼の半生に立ち返るんですが、常識にあらがい、世間と戦いながらいつしか認められていきますが、彼の独創性は止まりませんでした。
岡本太郎が残したメッセージ
冒頭でお話しした「太陽の塔」1970年の大阪万博で【人類の進歩と調和】がテーマのこのイベントの真ん中に、太陽の塔はありました。
ただあの太陽の塔には別名があります。
【縄文の怪物】
科学技術と資本主義の祭典に反旗をひるがえした調和と進歩とは全く真逆の意味合いの塔を、あんなにでっかく。会場の真ん中にブッ刺したのです。
岡本太郎は何を考えてたのでしょうか?
いや、何も考えていない。自分がおもうがままに、自分主体にこの塔を作ろう!と決めたに違いないのです。
彼の生き様、もしよかったら読んでみてください。
文庫はもうないのでKindleでどうぞ
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